『初期浮世絵と歌舞伎』を入荷いたしました。
2005年 武藤純子 笠間書院刊
本書は、初期浮世絵版画を歌舞伎興行の視点を加え、役者絵を検証したものです。第一章は役者絵・芝居篇であり、芝居情報としての浮世絵を浮世絵・歌舞伎双方から検証し、ジュ応報メディアとしての役者絵が浮かび上がっている。第2章は絵師篇となっており、鳥居派、奥村派、西村派、石川派などが考察されています。第3章は版元篇で、元禄から安永期に出版された墨摺絵・紅絵・漆絵・紅摺エが検証されている。巻末には「絵師別役者絵一覧(データベース)」が添えられ、絵師や年代、版元、祭式などの項目を一覧することができる。
役者絵・芝居・絵師・版元と広く考察された本書は浮世絵研究、歌舞伎研究の座右となること間違いありません。