『伊藤整日記』(平凡社)を入荷いたしました。
2021年 伊藤礼 編 平凡社
伊藤整(1905~1969)は日本の小説家・評論家です。文壇へはフロイトやジェームズ・ジョイスの影響を受けた「新心理主義」の代表者として登場し、評論集『新心理主義文学』と小説集『生物祭』を出したのち戦前から戦後の文壇を牽引する存在となりました。ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』やローレンスの『チャタレイ夫人の恋人』の翻訳を紹介したことでも知られます。とくに『日本文壇史』の大著はいまでも色あせない力を持った本で有名です。
本書は1952~1969の18年間にわたる日記の集成です。1950年に出版した『チャタレイ夫人の恋人』が猥褻罪に問われたのを機にはじまった表現の自由をめぐる法廷闘争に関する記載や日本近代文学館創設への奮闘、また文壇のゴシップなどファンから専門家までが興味をそそられる内容となっております。







