『馬を買いに来た男 イギリス陸軍将校の幕末日本日記 東西交流叢書』を入荷いたしました。
2010年 E・B・ド・フォンブランク著 宮永孝 訳 雄松堂書店
原本は『日本および北直隷、または日本および華北における二年間』であり、本書はそのうちの日本に関連する部分を訳出したものになります。
エドワード・バーリングトン・ド・フォンブランク(1821~95)はイギリス陸軍の少佐です。イギリスで招集を受け極東へむかい、香港に着いたときにストラウベンゼー将軍から日本の資源調査と華北で用いる荷馬の購入を命じられたため、急遽日本へ行き先をかえたことが本書の成立の由来です。1860年1月に日本に着くと江戸のイギリス公使館に入りました。そこでは公使オールコックの世話になったといいます。
江戸後期の攘夷熱に揺れたなかでフォンブランクが異文化体験として日本の社会や習俗をどのように日誌に書き付けたのか、とても興味をそそる1冊です。