中国の陶磁 全12冊揃平凡社版が入荷しました

中国の陶磁

中国の陶磁 全12冊揃 平凡社版

平凡社 1999年 刊行

 

1万年以上の歴史をもつ中国のやきもの。

最初の陶磁器は土をこねて形をつくり、火で焼き固めた壺や器などの土器で、食物や水を入れるために作られたそうです。

新石器時代の彩陶・紅陶・白陶、龍山文化期の黒陶。商〔殷〕王朝では、原始青磁とも呼ばれる灰釉陶が登場し、春秋時代末から戦国時代には印文硬陶と灰釉陶が焼かれます。
 
戦国時代には秦始皇帝陵の兵馬俑に代表される灰陶、加彩灰陶の俑が大量作られ、後漢時代には副葬品を中心として鉛釉陶が流行します。


 また、浙江省北部の越窯では本格的な青磁が登場し、三国時代から南朝にかけて青磁の生産が盛んとなり、その中には独特な形の神亭壺や天鶏壺なども見られます。

一方、華北では北朝において鉛釉陶や青磁が生産され、とくに北斉時代には黄釉に緑釉のかかる二彩や三彩などの鉛釉陶や白磁への萌芽などもみられてゆく…

このように中国陶磁は、時代の流れと共に形や風合いが異なるのが大きな特徴の一つでもあります。例えば、唐の時代の陶磁器には西アジアやヨーロッパといった異国情緒あふれるものや元・明・清の時代は西アジアの宗教から影響を受けた国際色豊かなものまで多種多様です。

歴史が古く希少価値のある作品が多い中国陶磁器。日本だけでなく海外コレクターからも高い人気を持ち続けています。

そんな中国陶磁の魅力を掲載した本書は大きな図版で見やすく当時の歴史背景を謎解くのにも有意義な資料となっています。


本書では、「古代の土器 」「白磁」「青磁」「陶俑 」「明末清初の民窯 」 などを収録。

 


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