吉川幸次郎『杜甫詩注 第Ⅰ期』(岩波書店)を入荷いたしました。
2012年 吉川幸次郎 著 興膳宏 編 岩波書店
吉川幸次郎(1904~1980)は日本の中国文学者であり、狩野直喜,鈴木虎雄らの指導を受け京都中国学の正統のながれのなかで、新たに吉川学と呼ばれる新しい学風を作りあげました。清朝考証学の成果をふまえ中国古典の「言葉」としての意味を正確に汲み取る研究姿勢は古代から現代まで広い領域にわたりました。
本書は杜甫の現存する約一千四百首の詩の注釈です。作者の意識にあったものや意識の下にあったものを作者の言語そのものに即して掘り起こし、わたしたちの論理へ置き換えてゆくことを「注釈」への考えの土台として、論理や検証を待つ感性的な言語である詩へ果敢に迫ってゆきます。旧版に改訂・加筆をほどこし、編者による「解説」が追加され、杜甫の詩へのさらなる読み解きが開けている書物です。第Ⅱ期が2024年より刊行が開始され、完成がその待たれます。






