!!『古典基礎語辞典 日本語の成り立ちを知る』(角川学芸出版)を入荷しました!!
2012年 大野晋 編 角川学芸出版
大野晋(1919-2008)は日本語学者です。『上代仮名遣の研究』や『日本語の起源』を発表し、古代日本語の音韻・文法・語源解釈の研究を行いました。とくに日本語の起源の問題へは強い関心を示し、日本語とタルミ語(インド南部の言語)との関連性を指摘して、「日本語・タルミ語同祖説」を唱えました。音韻の対応にとどまらず、文法構造や係り結び、五七韻律など共通する部分がおおくあります。稲作文化という面でも対応していることもあり、『日本語の形成』ではタルミ語と縄文語のクレオール現象として説明しています。
本書はその広大な研究意識のなかにある一つ一つの単語への徹底したこだわりから作りあげられた1冊です。厳選の3200語を語源と語誌を重視して徹底して見直されています。古典文学作品のただしい理解と深い読解のために貴重な1冊となることまちがいありません。